ある掲示板を見ていたら「1カ月でガットが切れたのでテンションを下げるか太いガットにしようかな。」と悩まれている方を見かけました。
ガットが切れてしまった場合は、当然ですがガットの張り替えを行わなければいけません。
ガットを張り替えるためにはガット張り機という専用のマシンが必要になるため、ほとんどの場合は、ショップに頼むことになりますが、ガット代と張り代で2,000円程度掛かってしまいます。
そのため、しょっちゅうガットが切れてしまっては結構なお金が掛かってしまうため、中学生や高校生には大変なのでなるべく切れないようにしたいのは分かります。
ただ、本サイトでは「ガットが切れやすいから」という理由でテンションを下げたり太いガットに変えるのはオススメしません。
そこで本記事では、通常どの程度でガットが切れるのか、ガットが切れる原因や切れやすい場合どうすればいいのかなどをご紹介します。
1ヵ月でガットが切れるのは早い?ガットはどの程度で切れるもの?
ガットが切れやすい | ガットが切れにくい | |
---|---|---|
ガットの太さ | 細い | 太い |
テンション | 高い | 低い |
プレースタイル | ハードヒッター | コントロールプレーヤー |
気温 | 低い | 高い |
練習量 | 多い | 少ない |
まず、冒頭でご紹介しました「1ヵ月でガットが切れるのが早いのか」、ガットは普通どの程度で切れるのかについて解説します。
ガットの切れやすさは、様々な要素が絡み合って決まります。
上の表のようにガットは太いよりも細いほうが、テンションは低いよりも高いほうが、プレースタイルはコントロールプレーヤーよりもハードヒッターのほうが、気温は高いよりも低いほうが切れやすくなります。
また、当然ながら練習量が多いほうがガットを張ってから切れるまでの期間が短くなります。
このようにいろいろなファクターがあるため、一概にどの程度で切れるから早いとか遅いとは言えないのですが、仮に週5日の練習をしている部活で1本のラケットで練習を行っていた場合、2週間~1カ月も使っていれば切れるものと思ってください。
気温が低い冬に練習をガンガンしているハードヒッターの方やガットのテンションが高い方などは1週間で切れる可能性も高いということをまずは覚えておいてくださいね。
ガットが早く切れる原因
これまでは通常通り使用していてガットが切れるまでの期間の目安をご紹介しました。
ただ、ガットが異常に早く切れる場合の原因を解説します。
1.フレームの近くでシャトルを打ってしまっている(下手切れ)
ラケットにはスイートスポットと呼ばれる場所があり、スイートスポットで打つことよって綺麗に、そして力強くシャトルを飛ばすことができます。
しかし、フレームの近くでシャトルを打ってしまうとシャトルをうまく飛ばすことはできません。
そして、フレームの近くでシャトルを打つとがラケット(正確にはガット)に当たった衝撃がフレームで負荷がかかっているガットに伝わり、ガットが切れてしまいます。
これをバドミントン界では「下手切れ」と言ったりします。
ちょっと嫌な言葉ですが、その言葉の通りきちんとスイートスポットに当たらず、下手な打ち方をしたためです。
ただ、上級者でもギリギリ届くか届かないか微妙な球を取りに行ったときや天井のライトが目に入り、タイミングが合わなかったときなどは下手切れしてしまうこともあります。
2.グロメットが傷ついている
ラケットには、ガットを通す穴にグロメットと呼ばれるパーツが付いています。
このグロメットは、ラケットの角でガットが傷ついてしまうことを防ぐ目的があります。
しかし、グロメットは使っているうちにボロボロになってきてガットを守ることができなくなってしまいます。
グロメットがボロボロになってしまうと先ほどご紹介した下手切れするような打ち方をしなくても下手切れのようにラケットの端でガットが切れてしまうことがあります。
ラケットの端でシャトルを打っていないのに頻繁に下手切れのようにガットが切れてしまう場合、グロメットがボロボロになってしまっていることが考えられます。
関連 グロメットは地味だけど重要!定期的にチェック&交換してラケットを守りましょう!
3.ガットの結び方が甘い
ガットを張る際、2つもしくは4つの結び目ができます。
この結び目を作る際は人が手で結んでいるため、ガット張りの経験が浅い方が行うと結び目が甘くプレーをしているうちに外れてしまうことがあります。
もし、結び目付近でよくガットが切れてしまう(外れてしまう)場合、その旨をガット張り師さんに伝えて対処してもらってください。
4.ガットを傷つけてしまっている
ガットを張っている途中やガットを結ぶ時には目打ちと呼ばれる一時的にガットを止める器具をガットの穴に挿します。
その際、うまく挿さないとガットを傷つけてしまうことがあり、当然ながらガットは切れやすくなります。
フレーム付近でシャトルを打っていないのに変なところでガットが切れてしまう場合、信頼できるラケットショップやガット張り師さんにガット張りを依頼してください。
ガットの張り替え時期は?
ガットはいつ張り替えればいいの?と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。
先ほどお伝えした通り、バドミントンのガットは長くても1カ月も経てば切れるものです。
そのため、ガットは基本的に練習や試合などをしていて切れた時に張り替えるというのが答えになります。
どうしても試合前にガットが切れそうで不安だという方は切れる前に張り替えるのももちろん良いです。
ただ、まだ使えるガットをわざわざ切って張り替えるのはお金も掛かってしまって勿体ないので「いつ張り替えよう?」と悩んでいる時間があるのであればガットが切れるまで全力でスマッシュを打ち込むというのはいかがでしょう。
そうすればスマッシュも速くなるし、悩むこともなくなりますし一石二鳥ですよ。
ガットが切れやすい場合はどうするか?
ガットが切れやすい場合、ガットをなるべく切れないようにしたり、なるべくお金が掛からないようにするための方法はいくつかあります。
- ガットを太いもの / 耐久性のあるものに変える。
- テンションを下げる。(緩くする)
- グロメットが壊れていたら交換する。
- 200m巻きのガットを購入する。
- 信頼できるラケットショップやガット張り師さんに依頼する。
この中でラケット.jpがオススメする方法は、「3. グロメットが壊れていたら交換する」「4. 200m巻きのガットを購入する」です。
1と2でもガットが切れる頻度は下がりますが、冒頭でもお伝えしました通り、これはあまりおすすめできません。
ガットはラケットと同じくらい重要なものですのであなたに合っていて使いやすいものをガットやテンションを変えて打ちづらくすることはバドミントンの上達の妨げにもなってしまうからです。
そのため、まずはこちらの「地味だけど重要なグロメット!定期的にチェック&交換してラケットを守りましょう!」でご紹介しているようにグロメットのチェックを行い、必要があれば交換してください。
ただ、グロメットはそんなに頻繁に交換するものではありません。
通常の場合は、もう1つの「200m巻きのガットを購入する」ことがいつも使用しているガットでお金を節約できる方法になります。
通常は10mで1回分として販売されていますが、200m巻きのガット(ロール)は小分けにされていないため、ガットを張るために必要な分だけ切って使用することになります。
通常販売されている10mのガットは1回分として売られていますが、実際には10mまるまる使うことは無く、1mほど余ってしまいます。
200mの場合、1回分が10mで計算すると20回分しか使えませんが、200m巻きのロールの場合、余らすことなく効率的に使用できるため、22~23回分は使うことができます。
また価格も200m巻きの場合かなりお得になります。
例えばYONEXの人気ガットであるBG66 ULTIMAXの場合、1回分の場合、1,300円+税ですが、200m巻きロールで20,500円+税となり、1回分に直すと932円(22回分で計算)となり、1回当たり400円弱も節約できます。
最後に
- ガットは2週間~1カ月程度で切れるもの。状況によっては1週間で切れることも。
- 節約のためにテンションを下げたり太いガットに変えるのは上達の妨げになる。
- ガットがすぐ切れてしまう場合、グロメットのチェックをし、交換も検討する。
- 200m巻きロールの購入を行うことで1回当たり数百円節約できるのでオススメ。
バドミントンのガットは太いものでも直径0.7mmととても細いので残念ながら長期間使うことは難しいです。
しかし、お気に入りのガットが決まっている場合、最初に掛かる金額は高いものの、1度ロールを買ってしまえば長期間使用できてお得なのでぜひロールの購入も検討してみてください。
22~23回分を一気に買うのは自分には多すぎるという方には同じガットを使っている仲間と共同で購入して分け合うというのも良いですね。
バドミントンはシャトルもガットも消耗品なのでどうしてもお金が掛かりますが、なるべく安く購入してお金の心配を少なくして練習に集中してくださいね。
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